ソース(時事通信) http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014050800531
写真=インタビューに答える漫画家の小林よしのり氏
http://www.jiji.com/news/kiji_photos/0140508at34_p.jpg


 -集団的自衛権行使容認の議論をどうみる。

 極めて危険だ。間違いなく米国と一緒に侵略戦争をすることになる。限定的容認論もうそっぱちで、地球の裏側で自衛隊が戦争する
ことに国民も気付いてない。

 -もともと反対だったのか。

 アフガニスタン・イラク戦争から問題があると思い始めた。日本はイラク戦争の総括をしていない。大義だった大量破壊兵器はなく、
実際には侵略戦争だった。北朝鮮の脅威があるから米国と戦うと言ったが、逆に危機は増している。イラクに行った当時の陸自隊長
(佐藤正久参院議員)は他国軍に守られて活動するのは屈辱的だと言うが、自衛隊のメンツのために議論しているのではない。

 わしは護憲派ではないし、憲法9条もおかしいと思うが、改憲しても米軍の戦争に付き合うのは全く了承できない。

 -安倍政権はケースを分けて行使容認を想定している。

 日本の護衛艦と米艦が公海を並んで航行している時に米艦が先に攻撃を受けるのは、絶対あり得ない。そんな異常な設定で議論を
急ぐ理由は、中国に対する恐怖しかない。尖閣諸島国有化以降の軍事的な挑発が怖くてしょうがないから、米国に守ってほしいという
のが一番の理由だろう。

 -小林さんの著作を読み、自衛隊に入隊した若者もいる。

 自衛隊員は優秀だし、日本のために命令があればどこでも行くという覚悟は立派だ。だからこそ無意味に、簡単に殺せないし、
死地に追いやれない。自国防衛で亡くなったら英雄として扱えばいい。でも、侵略のレッテルがはられる戦争で亡くなるのは
かわいそうだ。

>>2以降に続く)


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