4月3日(ブルームバーグ):中国の債務は対国内総生産(GDP)比で少なくとも2016年末まで膨らみ続けると予想されている。すでに日本が「失われた10年」に入る前の水準を超えており、
債務に支えられた成長モデルの限界が試されている。

エコノミストやアナリストを対象にしたブルームバーグ調査の予想中央値に基づくと、中国の政府・企業 ・家計の債務は16年に対GDP比で236.5%と、昨年の225%から増大すると見込まれている。
今後10年間で債務比率がピークを迎えるのはいつかとの質問に対しては、18年か19年とする回答の割合が最も多かった。

共産党指導部が景気減速阻止と雇用維持に重点を置く中で、中国人民銀行(中央銀行)が目指す長期的なレバレッジ解消を容認する準備が共産党にあるかどうかをめぐり疑問が生じており、
それが調査結果に反映されている。中国の債務の対GDP比率はすでにインド、ブラジル、ロシアを上回り、JPモルガン・チェースは日本の国内金融危機前の水準を超えていると指摘した。

調査は3月9-31日に実施。16年末までの中国の債務の対GDP比率見通しについて質問したところ、回答者10人中7人が3年間上昇し続けるとの見通しを示した。

JPモルガンのエコノミストが昨年まとめたリポートによれば、中国の債務の対GDP比率が12年に187%と2000年の105%から上昇したのに対し、
日本の債務比率は1990年に176%と80年の127%から増大。日本経済は80年から90年まで82%成長を遂げたが、2010年時点の経済規模はバブルが崩壊した1991年とほとんど変わっていない。

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北京 Kevin Hamlin khamlin@bloomberg.net

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N3FOLL6S972J01.html


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